胃潰瘍・十二指腸潰瘍

胃潰瘍・十二指腸潰瘍とは

胃潰瘍・十二指腸潰瘍とは

自ら分泌した胃液の消化作用によって、胃壁や十二指腸壁が深く傷つき、組織が欠損・消失してしまう疾患を胃潰瘍・十二指腸潰瘍と言います。みぞおち周辺に痛みが生じ、吐血や下血(黒色便)、穿孔などの合併症を引き起こします。胃潰瘍と十二指腸潰瘍を総称して消化性潰瘍と呼び、以前は再発を繰り返す完治困難な病気として、手術が多く行われてきました。現在では、潰瘍の発症にピロリ菌感染が関わっていると解明され、ピロリ菌除菌治療を行うことでほぼ完治が可能な病気となりました。
ピロリ菌感染のほか、ホルモン異常・過度なストレス・消炎鎮痛・解熱薬・骨粗鬆症治療薬の内服が原因ともされています。さらに、良性潰瘍のほか、がんなど悪性腫瘍が潰瘍を作ることがあるため、識別診断は慎重を要します。検査は、まずは胃カメラ検査(内視鏡検査)を行います。診断を付けてから治療に入ります。
胃潰瘍・十二指腸潰瘍の症状として、胃の周辺の不快感や痛み・吐血・下血(黒色便)などが挙げられますが、このような症状がある場合は、早めに当院にご相談ください。

胃潰瘍・十二指腸潰瘍の診療の流れ

STEP1診察・検査

患者さんの症状やお悩み、いつ頃から、部位、どのような時、便の状態など丁寧に問診を行います。その後、視診・触診によって痛みや貧血の状態を確認していきます。必要に応じて直腸診を行い、便の色を診ていきます。触診で消化管穿孔の疑いがある場合は、レントゲン検査を実施します。吐血・下血がある場合は緊急内視鏡検査を行います。また、消化管穿孔・胃潰瘍・十二指腸潰瘍からの出血が見られた場合は、入院治療が必要ですので、連携する専門病院をご紹介します。

STEP2治療薬内服

診察結果に応じて、内服治療を行っていきます。治療期間は、だいたい1~2カ月ほどですが、症状が改善しても医師の指示に従って途中で服薬をやめないように注意が必要です。内服治療が開始してもなかなか症状が改善しない場合は、別の疾患の可能性があるので再度受診してください。

STEP3上部消化管内視鏡検査(胃カメラ検査)

胃潰瘍・十二指腸潰瘍が疑われた場合は、悪性潰瘍の可能性があるため内服治療が始まったあとでも胃カメラ検査を受けることをおすすめしています。悪性の場合、そのまま放置するとさらに病状が進行し重篤な疾患を招く恐れがあるので注意が必要です。

当院の特徴

当院では、経鼻内視鏡検査(鼻から胃カメラ)や鎮静剤を用いた経口内視鏡検査を実施しています。経験豊富な消化器内視鏡専門医による診療を行っています。患者さんの負担を最大限軽減した内視鏡検査を目指しています。少しでも胃や腹部に異変のある方、気になる症状がある方は遠慮なく、どんな些細なことでも気軽にご相談ください。

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